馬守:「倒木あるから馬で引き出していい?」
山守:「せっかくやから一緒にやりましょう!」
そんなSNSでのやりとりから始まった、森林作業道のメンテナンスのお話になります。
山守とは、、、
① 山林を見まわって番をすること。また、それを職とする人。
② 特に、江戸時代、諸藩の御林監守人。
森に道を開け、木材を運び出します。
そんな営みをずっと続けていて、これからも続けていきます。
森に道を開けることは直接的に森を傷つけることでもあって、それでも開けるのには、それなりの理由があります。「自分の山に歩いて行ける(年を取っても)」、「森林資源を身近に届ける(木材生産、狩猟、きのこ、山菜、散歩、トレイルラン)」ことができるようになります。
また、「森林内に光の多様性を生むこと」により、単一のスギ林に新たな種が侵入しやすくなるって効果もあったりします。現行の間伐(3割くらいの間引き)では実現できないくらいの光を、いろんな角度から地表面に届けることができます。
これが森林の機能を高めるためには不可欠で、“様々な樹種が混ざり合うことの重要性” をつい先日、東北大学の名誉教授の清和先生からも教わりました。
話はそれましたが、そんな森を抜けた作業道上に木が倒れているというのです。
今回はイノアックコーポレーション白馬事務所の煙山さんと鷲澤さんに(カメラマン)記録をお願いし、カエデ1馬力(道産子4歳)、大人4人がかりでの倒木除去です。
…と、始まりましたが、いきなり、道草です。
作業道上のイネ科の草をボリボリ食ってくれています。
「ボリッボリッ」っとなかなかの迫力ですが、なかなか進みません。
と、思ったら倒木を発見!
まずは道路を塞いでいる箇所を玉切りし、カエデさんに取り付けます。
一気に引き抜いて任務完了です。う、うまい、馬だけに。
今回は、倒れていたアカマツ1本、コナラ1本の除去に成功しました。お見事です。
道は造った後どう利用するのか?や、その先の森林管理について、新たな視点をいただけた気がします。
山を守っている気になっているだけで、山に守られていることを忘れていました。
人間だけでできることって結構限られていて、おいしい水もおいしい空気も人間だけではつくることはできません。
カエデとこの森の今後の成長が楽しみです。
いろんな形で森に分け入ることが暮らしを豊かにしてくれます。
ぜひ、森へ! (マンダイ)